15年目の不倫

結婚15年目で主人の不倫が発覚しました。

15年目の不倫5

主人から一通りの話を聞いてからの私は、ただ呆然と座りこんでいた。

 

色々な考えが頭をグルグルとかけめぐる。

 

 

いつ会っていたんだろう。

あの日かな

いや、あの日かな

彼女と会った後に普通に帰って来てたの?

休みの日も嘘をついて2人で出かけていたの?

 

 

聞きたくても話せなかった

話そうとすると涙が出て来て会話にならなかった。

主人はずっと隣に座り私の手を握って泣いていた。

それがまた辛かった。

 

何時間もそのままだった。

結局そのまま何も話すことなく主人は仕事に行く時間に。私は帰国の為、空港に行く時間になってしまった。主人は夕方の便の予定だ。

 

空港に向かうバスに乗り込んだ時、窓の外に主人が見えたが私は顔を見ることもなく、ホテルを後にした。

すぐに主人からLINEがきた。

 

 

 

帰ったら、ちゃんと話したい。

傷つけてごめん。

 

 

 

バスの中でまた泣いた。

空港についてからも主人からのLINEは止まらなかった。

 

 

謝罪と後悔の言葉が長文で送られてきた。

主人からこんなに長いLINEは来たことがない。

 

 

そういえば彼女にはいっぱいLINEしてたな。。

 

違うことを考えようとしても結局最後は彼女と主人のことに行きついてしまう。

 

昨夜も寝てないのに長時間のフライト中も寝れなかった。

彼女とどんな会話をしたのだろう。

どこで会っていたのだろう。

どんなセックスをしたのだろう。

今頃主人は彼女と今後について連絡をとっているのだろうか。

帰国までの長い時間ずっと考えていた。

 

 

 

日本に帰国し最寄りの駅まで、義理の母と末っ子が迎えにきてくれていた。

一週間ぶりの末っ子との再会。

まだ幼稚園の末っ子は寂しかったのだろう。

私の顔を見たら泣いてしまった。

私も涙が出たが、義理の母にバレないように再会を喜んでいる様に見える様に笑顔で泣くしかなかった。

何も知らない義理の母は、笑顔でおめでとうと言ってくれた。

 

 

すごく辛い言葉だった。

 

 

海外の話をするのも辛い。

でも今バレるワケにはいかない。

私は必死に昨夜は祝杯で寝れず今は時差ぼけで辛いと笑って話すしかなかった。

今、思い出してもあの車中は辛かった。

 

夜には主人が帰ってくる。

 

 

15年目の不倫4

主人の顔は真っ青だった。

私は泣き止んだり、また声を出して泣き出したりとおかしくなっていた。

 

昔から精神的に強くはなかった私は過呼吸の癖もあった。

主人はそれを心配したのか、少しでもこの状況を変えたかったのか私のすぐ前に座り私の手を握って言った

 

 

ごめん

 

 

 

分かっていたが否定されなかった

現実なんだ

フッと笑いながら涙が溢れた

主人を見たら主人も泣いていた。

それを見た瞬間

 

 

泣くなら何でこんなことを!?

この15年はなんだったの!?

全部無駄だった!

こんなことになるなら来なければ良かった!

 

 

叫びながら主人の胸を殴っていた。

主人はそれを全て受け止めてから抱きしめてきた。

私には振り解く力はなく泣きじゃくるしか出来なかった。

 

それから主人が話だした。

 

 

出会ったのは半年ほど前、部署は違うが仕事の都合で話す事が多くなった。

その仕事も3ヶ月ほどで無事終わり打ち上げとして2人で食事に行ってしまった。

彼女は当時彼氏と別れたばかり、自分は私と上手くいっていない。

その流れで始まってしまった。

2人で会ったのは3回ほどで遊びだった。

 

 

 

と主人は私を抱きしめたまま話した。

遊びであんな内容のLINEをするのか。

泣き疲れて私は何も考えられなかった。

 

思い出すのは、この15年と昨日の喜んでいる私。

バカだな。裏切っている主人とハイタッチして泣いて喜んでいただなんて。

マヌケすぎる。

 

 

消えてしまいたかった

 

15年目の不倫3

泣くだけ泣いたら次に怒りが湧いてきた。

何も知らずに寝ている主人。

あと数時間後には私だけ先に帰国することになっていた。

 

ハッキリさせたい。

でも、その前に証拠を残さないと。。。

自分の携帯のカメラを起動させて、主人の携帯を撮ろうとした。

 

しかし少し手を離した隙に携帯はロックがかかってしまい見ることはできなくなってしまった。

 

 

もう起こすしかない。

私は主人を起こした。

 

寝ぼけながら目を覚ます主人

私は、彼女の名前を口にした。

 

 

主人からは

え?

え?

とアホみたいな声しか出てこない。

 

不倫してるよね?

 

不倫と言う言葉を出した瞬間また涙が溢れだした。

 

携帯を持ったまま呆然とする主人。

バレるワケがないと思っていたのだろうか。。。

 

私は涙が止まらず主人がトイレに行ってしまったコトにも気づかず声を出して泣いていた。

 

この15年は何だったのだろうか。

いつから裏切られていたのだろうか。

離婚するつもりだったのだろうか。

何で今日知らないといけなかったのだろうか。

 

 

あまりにも私には残酷すぎた。

 

 

トイレから戻った主人の手には携帯があった。

やられた。

全て消されている。

私は泣きながら彼女のフルネーム、同じ職場内だと考えている事を告げ、何があったのか話してくれない場合は今、この瞬間SNSに全てを曝け出すと脅迫とも言える事を口にしていた。

 

そのぐらい私は怒りと悲しみがぐちゃぐちゃになっててパニックになっていた。

 

主人は呆然としながらも話始めた

 

 

 

15年目の不倫2

主人とは結構色々話す方だったと思う。

職場は違うけれど職種が同じ様な仕事だった事から仕事の話や職場の人の話。友人関係もオープンな感じだった。

 

でも。。。

この女の人の名前は聞いたことがない。

LINEを開かなくても

『早く帰ってきてね』

このLINEを見ただけでバカな私でも、もう分かる。

気づいたら女の人とのLINEを見ていた。

 

『早く会いたい』

『声がききたい』

『電話できて良かった』

 

私よりもLINEは続いてて絵文字もあってカラフルな画面だった。

 

彼女は引っ越しの最中らしく主人が引っ越しを手伝えないことを謝っていた。

 

一緒に住むと言う文面はなかったが、そのつもりで引っ越したのだろうか。。。

それよりも気になったのは主人が彼女に送っている写真だ。

主人1人の写真なら理解できるが、主人と同じ職場の人と撮った写真や、その人だけの写真を送っていたのだ。

彼女も、その人を知っている文面だった。

 

 

職場内の人だ

彼女は同じ職場内の人なんだ。

 

 

主人の職場の中にはお互い共通の友達や知り合いが多い。

子供の友達の親も多い。

長女は主人と同じ職場で働きたいと日々努力している。

 

それなのに、よりによって同じ職場???

私は彼女の顔も名前も知らないが、もしかしたら

彼女は私を知っている。。。?

 

頭は混乱、汗は止まらず呼吸も荒くなってきた。

涙は止まらず

 

なんで

なんで

なんで

なんで

 

それしか考えられなかった

15年目の不倫

『早く帰ってきてね』

 

あれを見てしまった瞬間の事は半年以上たった今も思い出す。

全身から汗が吹き出してきて、心臓はバクバク。

手は震えて頭の中は

 

何?え?何これ?わかんない。嘘だよね?

 

理解するのにどのぐらい時間たったか分からないが、自然と涙が溢れた。涙を流しながら見てはいけないと思いながらも私は主人のLINEを開いていた。

 

 

結婚したのは15年前。

職場で出会い、結婚した。子供は2人。

結婚当初はお金もなく2人で頑張って毎月ギリギリの生活。外食なんて行けるワケもなく。。。

でも頑張った。2人で。頑張って頑張ってやっと家を建てることが出来て仕事も軌道に乗ってきた。やっとここまで来れた。。。

そう思っていたのに。。。

 

 

最近冷たいなとは思っていた。

長女の思春期が始まりその事で主人とギクシャクしてたのもある。

でも、ご飯の時間には帰ってくるし外泊もなかった。

増えたのは上司との食事会が増えたことぐらい。

仕事が軌道に乗りはじめ大事な案件もあったので何も不審に思わなかった。

それぐらい信用してた。

 

 

全てがわかったのは夫婦の長年の夢であった海外での仕事が成功した夜。

私も一緒に海外について行ってたので久しぶりの夫婦2人での時間。

職場の人達とお祝いの会が終わりホテルの部屋に帰った。

本当に幸せだった。やっとここまで来たんだ。

この機会に夫婦で話し合ってまた仲良くしよう。

シャワーを浴びながらそんなコトを考えた。

 

シャワーを浴び終わって部屋に戻ると主人は疲れ切って寝てしまっていた。

手元には携帯。YouTubeを見たまま寝てしまったらしく動画が再生されたまま。

充電器にもささっていない。

 

 

 

何も考えてなかった。

明日も朝早いのにアラームはかけたのだろうか。

充電はしなくていいのだろうか。

動画止めてあげないと。

 

 

お疲れ様。おめでとう。

そう頭を撫でながら携帯を主人の手から取った。

 

その瞬間。

ピコン。

LINEの通知画面が現れて私は間違って押してしまったらしい。

LINEの通知画面には沢山の友達や親族から祝福のLINEが入っていた。

凄い数だった。

 

すごい祝福の数。。。これに返信するのは大変だろうな。

 

そんなことを考えながらアラーム画面に戻ろうとした瞬間。。。。

 

『早く帰ってきてね』

 

あきらかに祝福のLINEとは違う文字が見えた。

瞬間、全身から汗が吹き出してきて、心臓はバクバク。手が震えた。

 

頭が混乱する。

これは何なのか。

誰?

聞いたことのない名前だった